Q.

決済サービスstripeについて教えてください。


A.

Stripe(ストライプ)は、オンラインで簡単に決済を導入できる決済プラットフォームです。スタートアップから大企業まで、さまざまなビジネスに採用されています。

Stripeとは?

Stripeは、クレジットカード決済や銀行振込、デジタルウォレット(Apple Pay、Google Pay)など、多様なオンライン決済を導入できるサービスです。開発者が決済機能を簡単に実装できるようAPIが提供されており、世界中で数百万社に利用されています。

主な機能

  • オンライン決済

    • クレジットカード、デビットカード決済
    • Apple Pay、Google Payなどのデジタルウォレット決済
    • 銀行振込、口座振替
    • 定期課金(サブスクリプション)
  • 決済管理

    • ダッシュボードによる売上管理・分析
    • 顧客管理、返金処理、請求書発行
  • 不正検知とセキュリティ

    • 自動的な不正決済検知
    • PCI DSSに準拠した安全なカード情報の取扱い
  • 豊富な開発者向けツール

    • API、SDK(Python、Ruby、PHP、Java、JavaScriptなど)
    • 簡単な統合用の豊富なドキュメントやサンプルコード

利用のメリット

  • 導入が容易
    開発者向けの優れたAPIやプラグインが豊富で、手軽に導入可能。

  • グローバル対応
    複数通貨や多言語、世界中の支払い方法をサポート。

  • 柔軟な料金体系
    初期費用・月額固定費はなく、決済ごとに手数料がかかるだけで、コストが明確。

Stripeの利用料金

一般的には決済ごとに次のような手数料体系となっています(日本の場合):

  • クレジットカード等:3.6%
  • 銀行振込:0.8%(上限600円)

Stripeを利用する場面(例)

  • ECサイト(ネットショップ)の決済システム
  • 定期購入(サブスクリプション)の課金システム
  • スマートフォンアプリ内の課金機能
  • マーケットプレイスの売上管理

Stripeの導入方法

Stripeを使った決済を導入するには以下の手順を踏みます:

  1. Stripeアカウントの作成(無料)
  2. 本人確認・ビジネス情報の登録
  3. APIキーの取得(管理画面から)
  4. 自社サイトやアプリにStripeのAPIやプラグインを組み込む
  5. テスト環境での動作確認
  6. 本番環境での決済開始

導入について具体的な方法や料金、用途についてさらに詳しく知りたい場合は、遠慮なくお知らせください。


Q.

Stripeは自作の静的サイト(WordPress等を使わない)でも導入できるのですか


A.

はい、自作の静的サイト(WordPressなどのCMSを使わないサイト)でもStripeを導入可能です。


静的サイトへのStripe導入方法

Stripeは、WordPressなどのCMSを使わない静的HTMLサイトや、JavaScriptを使ったサイトなどでも簡単に導入できます。

静的サイトで決済機能を利用する場合の主な手法としては、

  • Stripe Checkout(おすすめ)
  • Stripe Payment Links(最も簡単)
  • Stripe Elements(APIを使ったカスタマイズ可能な方法)

のいずれかを使うことになります。


導入方法①:Stripe Checkout(おすすめ)

Stripe Checkoutは、Stripeがホスティングする安全な決済ページを使用する方法です。

特徴

  • 導入が非常に簡単で、コードが少なく済む
  • PCI DSS準拠の安全なページをStripeが提供
  • クレジットカードやGoogle Pay、Apple Payなどを自動対応

手順例(HTML/JavaScript)

① Stripeアカウントで製品を作成し、価格設定を行う。

② チェックアウト用スクリプトを導入:

<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
  <title>商品購入ページ</title>
  <script src="https://js.stripe.com/v3/"></script>
</head>
<body>
  <button id="checkout-button">購入する</button>

  <script>
    var stripe = Stripe('pk_live_ここに公開可能キーを入れる');

    document.getElementById('checkout-button').addEventListener('click', function () {
      stripe.redirectToCheckout({
        lineItems: [{price: 'price_価格ID', quantity: 1}],
        mode: 'payment',
        successUrl: 'https://あなたのサイト/success.html',
        cancelUrl: 'https://あなたのサイト/cancel.html',
      })
      .then(function (result) {
        if (result.error) {
          alert(result.error.message);
        }
      });
    });
  </script>
</body>
</html>
  • 価格IDは、Stripeのダッシュボードから取得します。
  • 成功・キャンセル時のリダイレクトURLを設定可能です。

導入方法②:Payment Links(もっとも簡単)

決済用リンクをStripeの管理画面から生成するだけです。これをあなたのサイトにボタンやリンクとして埋め込むだけで利用できます。

特徴

  • コードを書く必要がない。
  • 数分で導入可能。

手順例

  1. Stripeダッシュボードで「Payment Links」を選択。
  2. 商品・価格を指定してリンクを生成。
  3. そのリンクを静的サイトに設置。

例:

<a href="https://buy.stripe.com/xxxxx">今すぐ購入する</a>

導入方法③:Stripe Elements(カスタマイズ可能な方法)

より詳細な制御を行いたい場合は、Stripe Elementsを使います。こちらはAPIを直接利用します。

  • JavaScriptを使い、決済フォームを独自に作成。
  • サーバーサイド(Node.js, PHP, Python等)でバックエンド処理を追加実装。

(この方法はある程度プログラムの知識が必要となります)


静的サイトにおすすめなのは?

初心者や手軽さを重視する場合、Stripe Checkout または Payment Links をおすすめします。

種類難易度カスタマイズ性サーバーサイド
Checkout簡単不要
Payment Links最も簡単不要
Elements(API)やや難しい必要

静的サイト利用時の注意点

  • Stripe CheckoutおよびPayment Linksは、基本的にサーバーレスで簡単に使えますが、決済後の処理(例:在庫管理、通知メール送信)を自動化する場合は、Webhookや外部のサーバー(Firebase、Netlify Functions、AWS Lambda等)を利用する必要があります。

より具体的な導入方法や、静的サイトに合わせた実装方法について追加で質問がありましたらお気軽にどうぞ!


Q.

販売サイトにサムネールを置いておき、決済があった場合に元のファイルをダウンロードできるようにするためにはどんな方法がありますか。


A.

サムネール画像を表示し、購入(決済)後に元のファイルをダウンロードできるようにするための実現方法としては、以下の3つの方法がよく使われています。


方法①:Stripe+Webhook+サーバーレス関数(推奨)

概要

Stripeの決済が完了したら、自動でユーザーに元ファイルのダウンロードリンクをメールや画面表示で送る方法。

必要な技術

  • Stripe(Payment LinksまたはCheckout推奨)
  • Webhook(Stripe決済完了イベント取得)
  • サーバーレス関数(Firebase、AWS Lambda、Netlify Functionsなど)
  • クラウドストレージ(AWS S3、Google Cloud Storageなど)

フローの例

  1. サイトにサムネールと購入ボタンを設置(Stripe Checkoutを利用)。
  2. 購入されるとStripeがWebhookで決済完了を通知。
  3. Webhookイベントを受け取ったサーバーレス関数が、
    ・安全なダウンロードリンクを生成
    ・顧客にメール送信(リンクを通知)
  4. ユーザーがリンクをクリックして元ファイルをダウンロード。

メリット

  • 自動化・即時配信が可能
  • 在庫管理やデータ管理がしやすい
  • サーバー管理が不要(サーバーレスで動作)

デメリット

  • やや技術的な知識が必要(Webhookやサーバーレス関数の設定)

方法②:Stripe+外部のデジタルコンテンツ販売サービス(簡単)

概要

Stripeの決済完了後の処理を外部サービスに任せる方法です。

おすすめサービス例

フローの例

  1. デジタルコンテンツ販売サービスに元ファイルをアップロード。
  2. 販売サービスで生成された購入用リンクを静的サイトに貼り付ける。
  3. ユーザーはリンクから決済完了後に、即座に元ファイルをダウンロード可能。

メリット

  • 技術的な設定がほとんど不要
  • 配信やダウンロード制限、期限管理も可能

デメリット

  • 一定の手数料(月額や取引手数料)がかかる場合あり
  • サイトの外部リンクに遷移するため、UXが一部損なわれる可能性

方法③:Stripe+メール手動対応(シンプルだが非推奨)

概要

ユーザーが決済後、手動でダウンロードリンクをメール送信する方法です。

フローの例

  1. Stripeで決済完了通知を確認。
  2. 手動で元ファイルのダウンロードリンクをメール送信(Google Driveなどを利用)。

メリット

  • 技術的な準備が最も簡単
  • 小規模・少数販売なら管理が容易

デメリット

  • 自動化できないため負担が増える
  • 顧客に即時提供できない場合がある

一般的なおすすめの方法

中長期的に運営を楽にし、安定した販売をしたい場合は、方法①または方法②が最もおすすめです。

  • ある程度技術的な設定ができるなら①(Stripe+Webhook+サーバーレス関数)
  • 技術的負担を避けたいなら、②(Stripe+外部サービス)

方法①(Webhook+サーバーレス関数)の技術的詳細例

Stripe決済完了時のWebhookを受け取る流れ:

  • StripeでWebhookエンドポイントを設定(決済完了イベント:checkout.session.completed)。
  • サーバーレス関数(FirebaseやAWS Lambda)でWebhookを受け取り、決済情報を確認。
  • 顧客情報(メールアドレスや購入商品)を取得。
  • AWS S3やGoogle Cloud Storageの署名付きURLを生成して、顧客にメール送信。

技術スタック例

  • Stripe Checkout(決済用UI提供)
  • Firebase FunctionsまたはAWS Lambda(Webhookを受け取って処理を実行)
  • AWS S3やGCS(元ファイル保存場所)
  • SendGridやFirebase経由のメール送信(通知手段)

まとめ(おすすめ順)

方法技術難易度自動化初期費用・手数料おすすめ度
Stripe+Webhook+サーバーレス⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
Stripe+外部サービス⭐️⭐️⭐️⭐️
Stripe+手動対応極低✖️⭐️⭐️

具体的な方法の設定手順やコード例、またサービス選定についてさらに詳細が知りたい場合は、ぜひお知らせください!