Q.
現在、WordPressを使ったブログでイラストを販売していますが、WooComerce+Stripeを使った商品ページは残して、ブログの部分だけを切り離し、イラストを紹介するブログ(hugoで作成)を別にし、商品ページでは他のブログの商品(楽譜など)を販売しようと考えています。例えばイラストや楽譜のブログから外部の商品ページにリンクを貼ることはユーザーの行為に影響はでませんか?
A.
ブログをHugoに移し、商品販売ページ(WooCommerce + Stripe)を分離して運用するという構成は、適切に設計すればユーザーの行動に大きな悪影響を与えることはありません。ただし、以下の点に注意するとユーザー体験やSEOへの影響を最小限に抑えつつ、効果的に運用できます。
✅ ユーザー行動への影響と対策
1. リンク導線のわかりやすさ
- 問題: ブログと商品ページが分かれると、「この作品はどこで買えるのか?」がわかりづらくなる可能性があります。
- 対策: 各Hugo記事の目立つ場所(文頭・文末・画像下など)に「▶ 購入はこちら」のような明確なボタンやバナーを設置すると効果的です。
2. ドメインの一貫性
問題: ドメインが異なると、ユーザーは「別サイトに飛ばされた」と感じて不安を持つ場合があります。
対策:
- サブドメインで統一感を持たせる(例:
blog.example.com
→shop.example.com
) - 別ドメインの場合もデザインやロゴでブランド統一感を出す
- 移動時に「イラストの公式ショップへ移動します」と案内表示を加える
- サブドメインで統一感を持たせる(例:
3. モバイル表示・操作性
- スマホ閲覧ユーザーが多いため、リンクボタンは大きめで押しやすく。
- ページ遷移後の読み込み速度にも配慮(Hugo+WooCommerceの構成は通常速いです)
✅ SEO・マーケティング面の注意点
1. 外部リンク扱い
- ブログ→商品ページが外部リンク扱いになると、SEO評価が分散する可能性があります(特に別ドメインの場合)。
- 対策: 商品ページを同一ドメインやサブドメインで構築すると、SEOパワーを統合しやすくなります。
2. ブログ流入からの転換率
- HugoブログがSEOやSNS経由の集客媒体として機能し、そこから販売ページへ誘導する形は非常に良い構造です。
- アナリティクスで「どの記事→どの商品が売れているか」の導線分析をしておくと、今後の改善に活きます。
3. UTMパラメータの活用
- リンクに
?utm_source=blog&utm_medium=link&utm_campaign=illustration
などを付与しておくと、販売元のトラッキングが容易になります。
✅ おすすめ構成案(例)
サイト | 用途 | URL例 | 技術 |
---|---|---|---|
Hugoブログ | イラスト・楽譜紹介・ストーリー記事 | https://blog.example.com | Hugo |
商品販売ページ | 商品詳細・決済ページ | https://shop.example.com | WordPress+WooCommerce+Stripe |
ご希望のように「楽譜のブログ→イラスト商品ページへのリンク」も可能ですが、リンク先のジャンルが異なる場合は文脈やカテゴリで補足を入れると、ユーザーの混乱を防げます。
必要であれば、遷移用のボタンやバナーの文言サンプルも提案できます。設計案や構成図もお出ししましょうか?
Q.
その過程で、たとえば、https://example.com でWordPressで運用していたブログを、https://shop.example.com に移動したい場合は、どのようにすればよいですか?
A.
WordPressで運用していたブログ(例:https://example.com
)を、https://shop.example.com
に**移動(サイトURL変更)**するには、以下のステップで安全かつ確実に行うことができます。
✅ 全体の流れ
shop.example.com
サブドメインの準備- WordPressのバックアップ(フル)
- 新ドメイン(
shop.example.com
)へのWordPress移設 - サイトURLの変更
- リダイレクト設定(SEO保護)
- 内部リンクや画像URLの置換
- 動作確認&Search Console更新
🔧 詳細手順
1. shop.example.com
をサーバー上に設定
- サーバー側のDNS設定やサブドメイン作成機能を使って
shop.example.com
を有効にします。 - WordPressを動作させるために**SSL証明書(Let’s Encryptなど)**もセットアップ。
2. WordPressのフルバックアップ
ファイル一式(
wp-content
フォルダなど)データベース(MySQL)
プラグイン例:
3. 新サブドメインへWordPressを設置・復元
shop.example.com
にWordPressをインストール。- 上記のバックアップを復元する(プラグインを利用すると簡単)。
4. WordPressのURLを変更する
方法A: WordPress管理画面から
設定 > 一般
で以下を変更
- WordPress アドレス (URL):
https://shop.example.com
- サイトアドレス (URL):
https://shop.example.com
方法B: wp-config.php
に直接記述(安全な場合)
define('WP_HOME','https://shop.example.com');
define('WP_SITEURL','https://shop.example.com');
5. リダイレクト設定(旧ブログ → 新サブドメイン)
SEOを保つために重要!
.htaccess
に301リダイレクトを設定(Apacheの場合):
Redirect 301 / https://shop.example.com/
- nginxの場合は
server
ブロックで設定。
※一括ではなく記事ごとにリダイレクトする場合は、RedirectMatch
や個別設定が必要です。
6. 内部リンクと画像URLの置換
URLが
https://example.com/wp-content/uploads/...
のままだと正しく表示されない場合があるため、プラグイン例:
- Better Search Replace
example.com
→shop.example.com
に置換
7. 最終チェックとSEO再登録
- 新サイトが正しく表示されているかチェック
- Google Search Consoleに
https://shop.example.com
を新しく登録し、サイトマップ送信
✅ 注意点
項目 | 説明 |
---|---|
旧サイトのSEO | 301リダイレクトでSEOの評価は引き継げる(完全とは限らないが有効) |
サブドメインの評価 | Googleはサブドメインを別サイトとみなすが、関連性を示せば効果的 |
分割後の構成管理 | Hugo側のブログとWooCommerce側の商品で内部リンク戦略を練り直すと良い |
ご希望があれば、.htaccess
の具体例や、Hugoとの連携を意識した構成図も作成できますが、必要でしょうか?
Q.
Google的には https://shop.example.com/ のようなサブドメインの場合と、https://example.com/shop/ のようなサブディレクトリに置いた場合では、SEOに差が出てきたりしますか?
A.
はい、Google的には「サブディレクトリ(/shop/
)」の方がSEO的に有利である場合が多いとされています。以下にその理由と、サブドメインとの違いを整理します。
🔍 サブドメイン vs サブディレクトリのSEO比較
項目 | サブドメイン(shop.example.com ) | サブディレクトリ(example.com/shop/ ) |
---|---|---|
Googleの扱い | 原則として別サイトとして評価 | 同一サイトの一部として扱われる |
SEO評価の継承 | 評価の共有がされにくく、個別にドメインオーソリティが必要 | 本体サイトのSEO評価をそのまま受けやすい |
Search Console | 別々に登録・管理が必要 | ひとつのプロパティで管理可能 |
内部リンク戦略 | ドメインをまたぐため少し複雑(クロスドメイン) | URL構造が自然で、内部リンクで強く結びつけやすい |
技術的な管理 | サーバーやCMSを分けて運用しやすい | 一体化しているので一括管理はしやすいが複雑な構成は難 |
✅ 実際のSEO影響について
🔹 Googleの公式見解(要約)
Googleは「サブドメインとサブディレクトリは技術的にどちらでもOK」としていますが、コンテンツの関連性・一貫性があるならサブディレクトリを推奨する専門家が多いです。
- John Mueller(Googleの検索担当)も、「サブドメインはクロール・評価がやや別になる」と何度か発言しています。
- 特に 新しいサブドメインはインデックスや評価の蓄積に時間がかかりやすい ことがあります。
🔧 実務的な選択の基準
あなたの目的 | おすすめの形式 | 理由 |
---|---|---|
SEOを最大限活かしたい | example.com/shop/ | 本体のSEO評価を共有しやすく、Googleにも一貫したサイトとして認識されやすい |
技術的に分離管理したい(CMS別など) | shop.example.com | Hugo+WordPressなど異なる技術で管理したい場合に便利 |
ブランド上の見た目を分けたい | shop.example.com | サイト名やデザインを区別したい時に有効 |
🔚 結論(まとめ)
- SEO重視ならサブディレクトリ
/shop/
の方が有利。 - 技術的に管理を分けたい・明確に別サイトとして扱いたいならサブドメイン。
- ただし、どちらにしても301リダイレクトや内部リンク構造をしっかり整備すれば大きな問題はないので、設計方針と運用体制によって決めるのがベストです。
必要であれば、サブディレクトリに移行する際の技術的手順や、HugoとWordPressの共存構成のアドバイスも可能です。どうしますか?
Q.
hugoは、サイトを生成する際に、トップにさまざまなディレクトリを作成することが多く、ドメインのトップはそのままにして、hugoで作るイラストブログや楽譜ブログをサブディレクトリで運用していこうと思っています。この場合、別ドメインにしてしまった方が将来的に望ましいということはないですか?
A.
とても良い視点です。結論からお伝えすると、
Hugoで生成するイラストブログや楽譜ブログを、サブディレクトリ(例:
example.com/illustration/
やexample.com/scores/
)で運用するのはSEO・管理両面で非常に合理的です。
ただし、将来的に「完全に独立ブランド化」したい場合は、別ドメインも一考に値します。
✅ サブディレクトリ運用のメリット(現在の構想)
SEO評価が統合されやすい
- メインドメイン(
example.com
)の権威を全体で共有できる。 - Hugoで生成された各ブログ(イラストや楽譜紹介など)も評価を受けやすくなる。
- メインドメイン(
内部リンク戦略が有効に働く
- 例:
example.com/illustration/
→example.com/scores/
のリンクで相互強化。 - サイトマップの統合、Google Search Consoleでも一括管理が可能。
- 例:
デザインやCMSを分けても運用できる
- Hugoで各ディレクトリごとに異なるテーマを用いても、ビルド後は静的HTMLとして一括デプロイ可能。
⚠ サブディレクトリの注意点
構成が肥大化するとメンテが複雑に
- 複数ブログを1ドメインに混在させると、管理やテーマ、構造整理が難しくなることがあります。
「ブランド」が混在する可能性
- たとえば「楽譜販売」と「アニメ風イラスト」が全く異なる客層の場合、1つのドメインでは訴求しづらくなることも。
✅ 将来「別ドメイン」にした方が望ましいケース
条件 | 別ドメインのほうが望ましい理由 |
---|---|
各ブログを完全に別ブランドとして育てたい | SEO評価もブランド評価も独立しやすい |
広告・アフィリエイトのジャンルがまったく異なる | 専門性を高めたサイト構造にできる |
デザインや言語、方向性が大きく異なる | ユーザーが混乱しないように切り分けられる |
売却・譲渡などを将来的に考慮 | ドメインごとに分けておいた方が運用・価値ともに明確 |
🎯 あなたの現状に最適な案(おすすめ構成)
もし以下のようなスタンスなら、まずはサブディレクトリでスタートし、将来的に分離も可能なように設計しておくのが現実的です:
構成案(サブディレクトリ方式)
example.com/
├── illustration/ ← Hugoで作成、イラスト紹介ブログ
├── scores/ ← Hugoで作成、楽譜紹介ブログ
├── shop/ ← WooCommerce+Stripeで販売ページ
- 各Hugoディレクトリは個別にビルドして
/public/illustration/
などに出力可能 - SEOも集中、内部リンクも楽
- 将来的に分けたくなったら301リダイレクトで移行も可能
✅ 将来を見越した設計ポイント
- Hugoの各ブログで「ベースURL」を個別に設定可能にしておく(
config.toml
のbaseURL
)。 - 内部リンクや画像URLを絶対パスではなく相対パスかBaseURL参照に統一。
- それぞれのコンテンツが独立しても機能するように構造化。
ご希望があれば、具体的なHugoの構成例(複数ブログをサブディレクトリに配置する設定)もご用意できます。必要ですか?